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NSP NINJA レビュー このボード超高速性能だけじゃない!

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今回レビューするのは、2020年にフルモデルチェンジされ、フラットウォーターを想定した高速性能特化型のレースボードとなったNSPのNINJAです。

  • 湖、海問わず、幅広いコンディションで使えるボードを探している。
  • 安定感よりスピード派。
  • ちょっと難しいボードでスキルアップしたい。

と、お考えのパドラーさんには参考になるのではないかと思いますので、最後までお付き合いいただければと思います!

2020年モデルNINJAの特徴

The Ninja’s are all about efficiency, saving the energy riders need for longer runs.

Originally a flatwater racer with key design elements that helped in flatwater with disruptive chop, the Ninja continued to evolve into a flatwater board that can handle (mild) sea conditions. Nose diving is minimized by a subtle redistribution of the volume, while an improved cockpit design keeps out more water.

A lower centre of gravity helps stability, which allowed the design team to reduce the width of the 21” model, creating a new Ninja with a width of just 20”.

The NSP Ninja gives paddlers an incredibly fast flatwater weapon, but the best part is that the new Ninja works in water with textured conditions as well. The increasing demands of flatwater racers, looking to race even narrower shapes, made us design the Ninja in 20” up to 24” widths as well.

NINJAは効率よく長い距離を漕ぐために、パドラーのエネルギーを節約することができます。


もともとのモデルは荒れてチョッピーなコンディションやフラットウォーターで性能を発揮するようにデザインされたフラットウォーターレーサーでしたが、今期のNINJAはフラットウォーターに特化したボードに進化しました。

沈みがちだったノーズは、ボリュームの再配分によって最小限に抑えられています。コックピットは水の侵入を防ぐように改良され、重心を低くすることで安定性も向上、21インチモデルの幅をさらに縮小して、20インチのモデルを作ることに成功しました。


さらに、2020年型のNINJAはフラットウォーターに最適な性能ではあるにもかかわらず、うねりのあるコンディションにも対応可能。近年、細いレースボードの需要が高まってきたことにより、20インチから24インチの幅を選ぶことができます。

https://www.on-s.jp/sup/nsp_race/nsp_race2020.html

ざっくり特徴をまとめると、2020年モデルのNINJAは、最も特徴的な性能はフラットコンディションでの高速性能。乗り方次第では、多少うねりがあっても問題なく対応できる性能です。

そのほかの特徴は、ダクアウトがかなり深めになっている、ステップがフラットではなく凹凸があるタイプになっています。

NINJAを選んだ理由

NINJAを購入するにあたって、BEACH葉山様で何度も試乗させていただきました。試乗する機会がない方は、ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。

理由1.ノーズが海水を切っていく気持ちよさ

初めて試乗させてもらったときに感じたのが、ノーズが海面を切り裂いて、スーッと心地よく進んでいく感覚。

僕はこれでNINJAの虜になってしまいました。漕いでいてとても気持ちがいい!

インフレータブルのレースボードはもちろん、NSP社のCarolineと比較しても、この切り裂いて進んでいく感覚は別格でした。

理由2.よく漕ぐ環境との相性

ボードの形状によって、コンディションの向き不向きがあるので、購入前にどのような混んできしょんで漕ぐことが多いのかを考えることは非常に重要です。

僕はフラット、ややうねりが強いチョッピーなコンディション、波高が低いダウンウインドとアップウインドで漕ぐことが多いので、NINJAで充分楽しめそうだと判断しました。

日本国内のレースも大体同じようなコンディションで開催されることが多いので、レースも問題なし。

理由3.乗りこなすのが難しそう

正直、試乗していて乗りこなすまでのハードルはかなり高く感じました。

コロコロと揺れるボード。サイドからのうねりへの対応の難しさ。ダグアウトが深いので再乗艇が大変。

しかしながら、これぐらい難易度が高い方が長く楽しめそうだなとも思いました。

安定感のあるボードで、すぐに乗りこなせるボードよりも、自分自身のスキルアップが見込めそうな方が面白そう。

NSP NINJAの使用感

購入から1年経ち、海や湖のレースに参加したり、トレーニングやツーリングを楽しむことができました。主に、推進性、操作性、安定性、回転性といった部分で感じたこと書いていきます。

推進性

湖では言わずもがなの性能で、とにかくスムーズに進みます。

推進力を落とさないように、ノーズに水が当たるか当たらないかぐらいのポジションで立つのがポイント!

海ではうねりや風への慣れが必要で、正面や後ろからのうねりでは漕ぎやすく、推進力は安定。

サイドからのうねりでは極端にスピードが落ちる上に、うねりの力を受けすぎて方向が定まらないことが多かった。

バランスをとることにに気をとられると、推進力にかなり影響が出てしまう。

操作性

パドルでのコントロール、ローリング(足を踏み込んでボードを傾かせる)でのコントロールはともに反応がよく、直感的に素早くコントロールできています。

ただし、NSPのCarolineに比べて風やうねりの影響を受けやすく、気を緩めるとノーズが振られすぎてしまいます。

海面のコンディションを先読みする技術があれば利点になる部分なので、乗り手のスキル次第で評価が分かれるところ。

安定性

購入当初はグラグラ、コロコロとフラットなコンディションでも不安定でしたが、数回で問題なく漕げるようになりました。

不安定な場面は、サイドのうねりとレースのスタート。これは正直いまだに慣れていません。

ボードの反応が敏感で、乗り手がバランスを崩すと修正する間が短く立て直しが難しい。

回転性

90度ぐらいのターンであれば、パドリングとローリングで難なく回ります。スピードが落ちすぎずとてもスムーズ。

ピボットターンでは、後ろ足の踏み込む部分が体重が乗せやすいように角度がついているので、慣れると安定してターンが出来ます。

テールもターンしやすい形状になっています。

ノーズを上げすぎてしまうと、テール部分からステップに水が浸入してしまい、かなり重たくなってしますので、ノーズを上げすぎないように注意が必要です。

まとめ

1年間、NINJAを漕いでみて感じたのは

  • 漕ぎ慣れると幅広いコンディションに対応できる。
  • フラットなコンディションでは、抜群のスピードが最高に気持ちがいい。
  • 操作性や安定性は難易度が高めだが、乗り手のスキル次第が上がれば、確実に利点になる。
  • 意外とうねりに乗せやすくてダウンウィンドも楽しめる。

ということです。

2020年モデルのNSP NINJA は フラットウォーターを想定した高速スプリントボードと言われていましたが、日本国内のレースコンディションに関していえば、オールラウンドタイプに近い性能も持ち合わせており、幅広いコンディションに対応できる万能なボードだと思います。

もちろん、フラットなコンディションでは、高速スプリント性能が発揮されて漕いでいるのがとても楽しいのは間違いありません!

すでに2022年モデルも発表されていますが、そちらのレビューは試乗できしだい書いていこうと思いますのでしばらくお待ちください。

最後までお読みいただきありがとうございました。今回の内容がボード選びの参考になれば幸いです。

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